日傘のパッケージに並ぶ「UVカット率」「遮光率」「遮熱率」は、それぞれ別の性能を示す独立した指標です。日焼けを防ぎたいならUVカット率(またはUPF値)、まぶしさを減らしたいなら遮光率、傘の下を涼しく保ちたいなら遮熱率を重視して選ぶと、目的に合った商品を見つけやすくなります。2026年5月時点のJIS規格・JUPA基準・気象庁の公式情報に基づいて解説します。
この記事で扱うポイント
- UVカット率・遮光率・遮熱率の意味と測定対象の違い
- JIS規格(JIS L 1925・JIS L 1951)とJUPA業界基準の関係
- 用途別(日焼け対策・暑さ対策・晴雨兼用・携帯重視)の選び方
- 勘違いしやすい点を整理すると編集部の見解
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3つの指標の意味と測定対象
日傘の商品説明に登場する3つの指標は、それぞれ測定する光の種類が異なります。混同されやすいですが、1つの指標が高くても他が低いことがあるため、購入前に3つを区別して理解しておくことが大切です。
UVカット率(紫外線遮蔽率)は、日焼けの原因となる紫外線(UV-AおよびUV-B、波長290〜400nm)を生地がどの割合で遮るかを示す指標です。JIS L 1925:2019「繊維製品の紫外線遮蔽評価方法」に基づいて分光光度計で測定され、遮蔽率(%)=100−透過率(%)で算出されます(出典:一般財団法人ボーケン品質評価機構)。UPF(紫外線保護指数)は同じ試験に基づく国際指標で、UPF15以上をUPF15+、UPF50以上をUPF50+と表示できます。UVカット率99%の場合、紫外線の透過は1%です。
遮光率は、目に見える可視光線(明るさ)を生地がどの割合で遮るかを示す指標です。JIS L 1055 A法で測定され、日本洋傘振興協議会(JUPA)の業界基準では遮光率99%以上の生地を使用した傘を「遮光傘」、99.99%以上を「一級遮光傘」と分類しています(出典:JUPA公式サイト)。遮光率が高いほど傘の下は暗くなり、まぶしさが軽減されます。
遮熱率は、太陽光に含まれる熱線(近赤外線)を生地がどの割合で遮るかを示す指標です。JIS L 1951:2019「生地の遮熱性試験方法」が2019年に制定されており、人工太陽照明灯を使用した標準的な試験方法が規定されています(出典:ボーケン品質評価機構、カケンテストセンター)。試験機関ごとに評価区分が異なる場合があるため、商品の遮熱率を比較する際は同一の試験方法に基づく数値同士を比べることが適切です。
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UVカット率・遮光率・遮熱率の比較表(独自整理)
日傘の選び方でよく混同される4つの指標を、測定対象・関連規格・数値の見方・関わる素材や加工の観点から整理しました。
| 指標 | 測定対象(光の種類) | 主な関連規格・基準 | 数値の見方 | 関わる素材・加工 |
|---|---|---|---|---|
| UVカット率 | 紫外線(UV-A/B、290〜400nm) | JIS L 1925:2019、UPF | 99%以上が高性能の目安。透過率=100−UVカット率 | 高密度織り、紫外線吸収剤・反射剤のコーティング |
| 遮光率 | 可視光線(明るさ) | JIS L 1055 A法、JUPA基準 | 99%以上=遮光傘、99.99%以上=一級遮光傘 | 高密度・多重織り、遮光コーティング、濃色生地 |
| 遮熱率 | 近赤外線(熱線) | JIS L 1951:2019、ボーケン規格 | 数値が高いほど体感温度が下がりやすい | 赤外線反射素材、金属蒸着加工、遮熱コーティング |
| UPF | 紫外線(UVカット率と同試験) | JIS L 1925:2019、AS/NZS 4399 | UPF50+が最高区分。UPF15以上から表示可 | UVカット率と同じ素材・加工が影響 |
この表からわかるとおり、遮光率が高い傘であっても遮熱率は別の素材・加工に依存するため、「一級遮光=涼しい」とは限りません。暑さ対策を重視するなら遮熱率の数値も必ず確認してください。
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遮光率とUVカット率の関係
遮光率が高い傘はUVカット率も高い傾向がありますが、両者は完全に連動するわけではありません。遮光率は可視光線を遮る性能、UVカット率は紫外線を遮る性能であり、素材や加工の種類によって一方だけが高くなるケースがあります。
公益社団法人日本広告審査機構(JARO)の公表資料によると、遮光表示には業界基準に基づく試験が必要であり、根拠のない「遮光率100%」表示は不適切とされています。購入時はJIS規格番号やJUPAマークが記載されているかを確認することが判断材料の一つになります。
気象庁の資料によると、紫外線(UVインデックス)は春から夏にかけて強くなり、晴天時は曇天時の60〜80%程度の紫外線量が地表に届くとされています。日傘は晴天時だけでなく、曇りの日も紫外線対策として活用できます。
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用途別の選び方(シナリオ別判断軸)
目的によって重視すべき指標は異なります。以下に4つのシナリオ別で整理します。
シナリオ1:日焼け・シミ対策を最優先したい UVカット率99%以上かつUPF50+の表示がある商品を選ぶと、JIS試験に基づく遮蔽性能の根拠が明確です。遮光率も高いほど可視光線とともに紫外線を遮りやすい傾向がありますが、必ずUVカット率(またはUPF)が明記されているものを選ぶようにしてください。
シナリオ2:暑さ・体感温度を下げることを優先したい 遮熱率の数値が明記されており、かつ遮光率も高い商品を選ぶのが基本です。色については、外側が白系(太陽光の反射)・内側が黒系(地面からの反射光の吸収)を組み合わせた設計の傘が体感的に涼しいとされます。ただし色だけでなく、素材・加工の違いが遮熱性に大きく影響するため、遮熱率の数値を確認することが重要です。
シナリオ3:晴雨兼用で使いたい 「晴雨兼用」表示の傘は雨天でも使用できますが、生地の撥水性能やフレームの強度は雨専用傘と異なる場合があります。UVカット率・遮光率の数値とあわせて、撥水加工の有無や骨の本数も確認してください。晴雨兼用タイプはコーティングが雨で劣化しやすいものもあるため、使用後は十分に乾かしてから収納することが大切です。
シナリオ4:折りたたみや携帯性を重視したい 軽量・コンパクトな折りたたみ傘はUVカット・遮光性能が直射傘より低い傾向があります。商品の仕様表にUVカット率・遮光率・遮熱率の3値が記載されているものを選ぶと、性能の根拠が比較しやすくなります。骨の数が少ないと風に弱いこともあるため、使用シーンに合わせて選んでください。
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勘違いしやすい点を整理する
日傘の選び方でよく見られる誤解を整理します。
誤解1:「UVカット率が高ければ遮光率も高い」 UVカット率と遮光率は別の指標です。例えば薄手の生地でも紫外線吸収剤を多く含めばUVカット率は高くなりますが、可視光線を通す(遮光率が低い)場合があります。逆に濃色・高密度の生地は遮光率が高くても、UVカット率の試験結果は別に確認が必要です。
誤解2:「黒い日傘は涼しい/白い日傘は涼しい」 どちらが涼しいかは色の組み合わせと素材・加工に依存します。外側が黒いと太陽光を吸収しやすいため傘自体が熱くなりますが、内側が黒いと地面からの照り返しを吸収する効果があります。外側が白系で太陽光を反射し、内側に熱を通しにくい加工を施した設計が、体感温度を下げやすいとされています。色だけで判断せず、遮熱率の数値を確認してください。
誤解3:「日傘のUVカット効果は永久に続く」 UVカット率は使用とともに低下します。コーティング加工型は洗濯・摩擦・紫外線による劣化が特に起きやすく、繊維自体にUV吸収剤を練り込んだタイプは比較的耐久性が高いとされていますが、いずれも経年劣化は避けられません。2〜3年を目安に買い替えを検討するか、購入時に耐久性に関する情報を確認することをおすすめします。
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編集部の見解
日傘の選び方において最も重要なのは、「何のために日傘を使うか」という目的を最初に明確にすることです。日焼け対策・暑さ対策・使い勝手のどれを優先するかで、注目すべき指標がまったく異なります。商品ページでUVカット率・遮光率・遮熱率の3値が明記されており、かつJIS規格番号やJUPAマークなどの試験根拠が示されているものは、数値の信頼性が高いといえます。遮熱率についてはJIS L 1951が制定されているものの、試験機関ごとに評価区分が異なる場合があるため、同じ試験方法による数値同士で比較することが大切です。「高い数値が並んでいるから良い商品」という判断ではなく、自分の使用シーンに合った指標を軸に選ぶことで、購入後の満足度が上がります。
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日傘の4指標 × 素材・加工の全体像(独自分析)
遮光・UVカット・遮熱・UPFを決める主な素材・加工と、それぞれのメリット・注意点を以下に整理します。
| 素材・加工の種類 | 主に影響する指標 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 高密度・多重織り生地 | 遮光率・UVカット率 | 加工なしでも基本性能が高い。耐久性が比較的高い | 重くなる傾向がある |
| UV吸収剤コーティング | UVカット率・UPF | 軽量のまま高UVカット率を実現しやすい | 洗濯・摩擦・紫外線で劣化しやすい |
| 遮熱コーティング(金属蒸着等) | 遮熱率 | 赤外線を効率的に反射できる | コーティングが剥がれると性能が落ちる |
| 遮光コーティング | 遮光率 | 薄い生地でも高遮光率を実現しやすい | 同上 |
| UV吸収剤練り込み繊維 | UVカット率・UPF | コーティングより耐久性が高い | コストが高くなる傾向 |
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まとめ
- UVカット率・遮光率・遮熱率はそれぞれ測定する光の種類が異なる独立した指標であり、1つが高くても他が高いとは限りません。
- JIS L 1925(UVカット率・UPF)・JIS L 1055(遮光率)・JIS L 1951(遮熱率)の規格番号が明記された商品は数値の根拠が明確です。
- 遮光率はJUPA基準(99%以上=遮光傘、99.99%以上=一級遮光傘)による等級分類が存在しますが、遮熱率の試験方法は機関ごとに異なる場合があります。
- 用途(日焼け対策・暑さ対策・晴雨兼用・携帯重視)に応じて重視すべき指標を絞り込むことが、選び方の第一歩です。
- UVカット効果は経年劣化するため、2〜3年を目安に見直すことをおすすめします。
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本記事は運営者情報に基づき、公的情報をもとに編集しました。
出典・参考資料
- 一般財団法人ボーケン品質評価機構「紫外線遮蔽率・UPF(JIS L 1925、AS/NZS4399)」 — https://www.boken.or.jp/find_tests/functionality/health/1260/
- 一般財団法人ボーケン品質評価機構「遮熱性試験(JIS L 1951・ボーケン規格)」 — https://www.boken.or.jp/find_tests/functionality/comfortability_heat/9820/
- 公益社団法人日本広告審査機構(JARO)「日傘の遮光表示に決まりはあるの?」 — https://www.jaro.or.jp/shiryou/topic/irui/025.html
- 日本広告審査機構(JARO)「日傘の遮光表示に決まりはあるの?」(JUPA基準の解説) — https://www.jaro.or.jp/shiryou/topic/irui/025.html
- 気象庁「UVインデックスを用いた紫外線対策」 — https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-42table_manual.html
- 日本規格協会 JSA Group Webdesk「JIS L 1925:2019 繊維製品の紫外線遮蔽評価方法」 — https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+L+1925:2019
- 日本規格協会 JSA Group Webdesk「JIS L 1951:2019 生地の遮熱性試験方法」 — https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+L+1951%3A2019
気になる疑問に答える
Q. 日傘は何年で買い替えるべきですか?
A. UVカット加工は紫外線・摩擦・洗濯で劣化するため、2〜3年が買い替えの目安です。コーティング加工タイプは特に注意が必要です。
Q. UVカット率と遮光率は同じ意味ですか?
A. 異なります。UVカット率は紫外線(UV-A/B)を遮る割合、遮光率は可視光線(明るさ)を遮る割合です。指標が違うため両方の確認が必要です。
Q. 黒い日傘と白い日傘どちらが涼しいですか?
A. 外側が白系だと太陽光を反射しやすく、内側が黒系だと地面からの反射光を吸収するため、両面に工夫されたものが体感的に涼しいとされます。色だけで判断するのではなく、遮熱率の数値や素材・加工の情報を合わせて確認することをおすすめします。
Q. 一級遮光傘と完全遮光は同じですか?
A. 異なります。一級遮光傘はJUPA基準で遮光率99.99%以上を指します。「完全遮光100%」の表示はJUPA基準上、遮光率99.99%以上を満たしたJUPA会員企業の商品にのみ使用が認められています。
本記事はAI(大規模言語モデル)を活用して執筆しています。原稿は公的機関の発表・公式仕様・査読論文などの一次情報をもとに作成し、編集部が事実関係・薬機法・景品表示法への抵触の有無を確認したうえで公開しています。運営者情報・AI活用方針もご覧ください。


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