住宅ローン控除は1年目だけ確定申告が必要|2年目以降の年末調整との違い【2026年版】

家の鍵と書類を机の上に置いたイメージ 税金・節税

結論:給与所得者の住宅ローン控除で確定申告が必要なのは1年目だけ

住宅ローン控除の手続きの流れ:1年目は確定申告、2年目以降は年末調整
図:住宅ローン控除の手続きの流れ(編集部作成)

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受ける会社員(給与所得者)が確定申告をしなければならないのは、住宅に入居した最初の年(1年目)だけです。2年目以降は、税務署から届く控除申告書と金融機関の残高証明書を勤務先に提出するだけで、年末調整の中で控除が完結します。

「毎年確定申告しなければいけないのでは」と不安に思う方も多いですが、そうではありません。最初の1回さえきちんと手続きすれば、以降は書類を会社に出すだけで済む仕組みです。本記事は2026年6月時点の国税庁・国土交通省の公式情報に基づきます。税制は毎年改正される可能性があるため、実際の手続き前には最新情報をご確認ください。

なぜ1年目は確定申告が必要なのか

住宅ローン控除は、一定の要件を満たす住宅をローンで取得・新築・増改築した場合に、年末のローン残高に応じた金額を所得税などから差し引ける制度です。国税庁の公式ページ(タックスアンサーNo.1211-1)によると、給与所得者であっても、控除を受ける最初の年分については確定申告書を提出する必要があるとされています。

1年目に確定申告が必要な理由は、「その住宅が制度の要件を満たしているかどうか」を税務署に証明するためです。登記事項証明書(登記簿謄本)や売買契約書・工事請負契約書などの書類を添付することで、対象住宅であることを最初の年に一度確認してもらう手続きになっています。

確定申告の期限は、原則として控除を受ける年の翌年2月16日から3月15日です(還付申告の場合は翌年1月1日から申告できる場合があります)。会社員でも、この年だけは自分で手続きをします(出典: 国税庁 タックスアンサーNo.1211-1)。

控除率や2026年(令和8年)入居分の借入限度額など、住宅ローン控除の制度全体の仕組みについては、住宅ローン控除の仕組みと2026年の改正点|借入限度額を整理で詳しく整理しています。

1年目の確定申告:手続きの概要

給与所得者が住宅ローン控除の1年目の確定申告をする際の主な流れは以下のとおりです。

まず、確定申告書と「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を作成します。あわせて、金融機関から交付される「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」や、登記事項証明書、売買契約書などの添付書類を準備して、住所地を管轄する税務署に提出します。

e-Taxを使えばオンラインで申告書を作成・提出できます。書類の確認が終わると、過払いの所得税が還付される形で控除が反映されます(出典: 国税庁「マイホームを持ったとき」)。

なお、1年目の確定申告書を提出すると、その後の適用年数分の「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」がまとめて税務署から郵送されてきます。この書類は2年目以降の年末調整で必要になるため、大切に保管してください。

2年目以降が年末調整で済む仕組み

国税庁の公式情報によると、給与所得者は2年目以降について年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます(出典: 国税庁「年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ」)。

仕組みとしては、1年目の確定申告後に税務署から届いた「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」を、毎年1通ずつ勤務先に提出します。あわせて、借入先の金融機関が発行する「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」も提出します(調書方式に移行した金融機関では証明書の発行形式が変わる場合があります)。この2点を毎年会社の担当者へ提出することで、年末調整の中で控除が反映される仕組みです。

国税庁の資料では、令和6年以降の手続きについて「調書方式」への移行が進められており、借入先の金融機関が調書方式に移行している場合、交付される書類の名称・形式が変わる場合があるとされています(出典: 国税庁「住宅ローン控除の適用に係る手続(年末残高調書を用いた方式)について」)。詳細は借入先の金融機関に確認することをお勧めします。

1年目・2年目以降の手続き比較表

国税庁・国土交通省の公式情報をもとに、手続きの違いを整理します。

比較項目 1年目(入居年) 2年目以降
手続きの方法 自分で確定申告 勤務先の年末調整
主な提出先 税務署 勤務先(給与の支払者)
申告書の入手方法 自分で作成(e-Taxまたは書面) 税務署から適用年数分がまとめて郵送される
主な添付・提出書類 計算明細書、登記事項証明書、売買・工事請負契約書、年末残高等証明書 など 税務署からの控除申告書(または証明書兼申告書)、年末残高等証明書(または調書方式の対応書類)
控除の反映タイミング 申告後、所得税が還付 年末調整で12月の給与に反映
自分で税務署に行く必要 あり(e-Taxなら不要) 基本的になし

出典: 国税庁 タックスアンサーNo.1211-1、国税庁「年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ」、国土交通省「住宅ローン減税」

判断フローチャート:自分はどちらの手続きをすべきか

住宅ローン控除の手続きについて、以下の順に確認することで自分が取るべき手続きが把握できます。

ステップ1:給与所得者(会社員・公務員など)かどうか?

  • はい → ステップ2へ
  • いいえ(自営業・フリーランスなど) → 毎年自分で確定申告が必要です

ステップ2:住宅ローン控除を受ける最初の年(入居年)かどうか?

  • はい(1年目) → 自分で確定申告が必要です(翌年2月〜3月、還付申告なら翌年1月から)
  • いいえ(2年目以降) → ステップ3へ

ステップ3:現在も同じ会社に勤務しており、年末調整の対象となるか?

  • はい → 年末調整で手続きできます(申告書と残高証明書を勤務先に提出)
  • いいえ(退職・転職中など年末調整を受けられない年) → 自分で確定申告が必要です

このフローで確認することで、自分が確定申告をすべき年かどうかを判断できます(出典: 国税庁 タックスアンサーNo.1211-1)。

誤解されやすいポイント

住宅ローン控除の手続きについて、よく見かける誤解を3点整理します。

誤解1:毎年確定申告が必要だ 給与所得者の場合、確定申告が必要なのは入居した1年目だけです。2年目以降は年末調整で手続きが完結します。「確定申告をしないと控除が受けられないのでは」と心配する必要はありません。ただし、転職・退職で年末調整を受けられない年は確定申告が必要になります(出典: 国税庁 タックスアンサーNo.1211-1)。

誤解2:2年目以降の書類は毎年自分で税務署に取りに行く必要がある 1年目の確定申告を済ませると、税務署から残りの適用年数分の申告書がまとめて郵送されます。以降は毎年この書類を1通ずつ勤務先に提出するだけです。自分で税務署に出向く必要は基本的にありません(出典: 国税庁「年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ」)。

誤解3:税務署から届いた申告書を紛失したら控除が受けられなくなる 紛失した場合は、税務署に「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請手続」(手続きコードA1-40)を行うことで再交付を申請できます(出典: 国税庁「A1-40 年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請手続」)。書類を紛失した場合も控除の権利は失われませんので、早めに税務署へ確認することをお勧めします。

1年目の確定申告を忘れたときのリカバリー

入居した年の確定申告を失念した場合も、一定期間内であれば還付申告が可能です。還付申告は、対象の年の翌年1月1日から5年間さかのぼって申告できます(出典: 国税庁「マイホームを持ったとき」)。ただし控除の適用要件を満たしているかどうかの確認が必要です。詳細は国税庁公式サイト(https://www.nta.go.jp/)または最寄りの税務署に問い合わせることをお勧めします。

まとめ

  • 住宅ローン控除を受ける会社員(給与所得者)が確定申告をするのは入居した1年目だけです。
  • 1年目の確定申告を行うと、税務署から残りの適用年数分の控除申告書がまとめて郵送されます。
  • 2年目以降は、その申告書と金融機関の年末残高等証明書(または調書方式の対応書類)を勤務先に提出するだけで年末調整の中で控除が完結します。
  • 退職・転職など、年末調整を受けられない年は自分で確定申告が必要になります。
  • 申告書を紛失した場合は税務署に再交付の申請ができます。

本記事は運営者情報に基づき、公的情報をもとに編集しました。

本記事は2026年6月時点の公式情報に基づきます。税制は毎年改正される可能性があるため、実際の申告・控除手続きの際は必ず国税庁公式サイト(https://www.nta.go.jp/)または税理士にご確認ください。本記事は一般的な制度解説を目的としており、個別の税務相談・税額算定の代行ではありません。

出典

  • 国税庁 タックスアンサー No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除) — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
  • 国税庁 年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ — https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/jukari/index.htm
  • 国税庁 住宅ローン控除の適用に係る手続(年末残高調書を用いた方式)について — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/jutaku/index.htm
  • 国税庁 マイホームを持ったとき — https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_1.htm
  • 国土交通省 住宅ローン減税 — https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
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よくある質問

Q. 住宅ローン控除は毎年確定申告が必要ですか?

A. 給与所得者の場合、確定申告が必要なのは入居した1年目だけです。2年目以降は勤務先の年末調整で手続きできます。

Q. 2年目以降の年末調整で必要な書類は何ですか?

A. 税務署から送られる住宅借入金等特別控除申告書と、金融機関が発行する年末残高等証明書(または調書方式の場合は証明書兼申告書)が主に必要です。

Q. 確定申告を忘れた年があった場合はどうなりますか?

A. 還付申告は対象の年の翌年から5年間さかのぼって申告できる場合があります。詳細は国税庁公式サイトでご確認ください。

Q. 2年目以降に会社を辞めた場合はどうなりますか?

A. 給与所得者でなくなった年は年末調整が使えないため、自分で確定申告をする必要があります。詳細は国税庁公式サイトでご確認ください。

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北海道・札幌のフリーランス。情報の価値や発信について学ぶため、「Korotaのしらべブログ」を運営。すべての記事を一次情報に基づいて執筆しています。

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